メインストリームのファインアートから離れた「極北」で息づくのがアウトサイダー・アートであるとすれば、もうひとつ、もしかしたら正反対の「極南」で優しく育まれているのが「おかんアート」。その名のとおり、「おかあさんがつくるアート」のことです。なにそれ? と思うひともいるでしょうが、たとえば久しぶりに実家に帰ると、いつのまにか増えてる「軍手のうさぎ」とか、スナックのカウンターにある「タバコの空き箱でつくった傘」とか、ああいうやつです。
どこにでもあって、だれからもリスペクトされることなく、作者本人もアートとはまったく思わず、売ったり買ったりもできず、しかしもらえることはよくあり、しかももらってもあまりうれしくない——そういうのが「おかんアート」の真髄であります。
もともと「おかんアート」が世に出たのは、2003年に2チャンネルなにに立てられた「脱力のオカンアートの世界」と題されたスレッドだと思います。このスレッドへの投稿は、まだ過去ログがまとめて見られるようになっていて、実に珠玉としか言いようのない作品がたっぷりアップされているのです(http://www.geocities.jp/loveokan/okanart/)。